当フォレストヒルミュージックアカデミーの講師としてまた九州を代表する若手 ギタリストとして活躍めざましい竹内竜次先生の福岡市での初めてのソロリサイ タルを7月19日土曜日午後7時よりあいれふホールにておこないます。竹内先 生の演奏はこれまでに弊社主催の催しなどで聴かれた方もおられると思いますが その実力は日本の若手ギタリストの中でもトップクラスのものです。竹内先生は 大分県は別府市在住で幼少よりギター教室を主宰されている父、幸一氏からギタ ーを学び10歳からは日本を代表するギタリストである稲垣稔氏に師事して本格的 にギターを学びました。小学生の時に兵庫県明石市の稲垣先生の教室までフェリ ーに乗って約8年間、月一度通っていたそうですからその努力はなみなみならぬ ものだったと思います。高校3年生の時に我が国では最も権威があり、世界的にも 評価が高い東京国際ギターコンクールにおいて一位なしの第二位という素晴らし い成績をおさめられます。これは九州では山下和仁氏に次ぐ成績です。その後高 校卒業と同時にパリ・エコールノルマル音楽院に留学。この学校は福田進一氏や 村治佳織さんも学んだところとして有名です。村治さんとはちょうど竹内先生が 留学していた時が同じでパリではよくお茶していたそうです。さて今回のこの正 式な福岡デビューリサイタルでは彼の得意分野である近代の作品が多く取り上げ られています。プログラムはモンポウのコンポステラ組曲、ポンセの南のソナチ ネ、ホセのソナタなど重厚で聴き応えのある作品となっています。ぜひ皆さん御 来聴いただきたいと思います。
(森岡 晃)

 リサイタルをむかえるにあたって
 今回、福岡でのリサイタルをやらせて頂く事が決まってから、プログラムを考 えるのにずいぶん時間がかかりました。  はっきりと、そう決めてから選曲したわけではありませんが結果的に「フラン スで音楽を学んだ作曲家や、フランス音楽から影響を受けた近代、現代の作品を 集めて」というのが今回のリサイタルのコンセプトと言えると思います。  フランスに関連のある作品を集めた理由の一つは、最近、印象派以降のフラン ス音楽にハマッているからです。ドビュッシーやラヴェルの神秘的な響きや、プ ーランクやダマーズの軽やかで、ユーモアあふれる音楽に、何より音楽の歓びを 感じます。そして今回選んだモンポウ、武満、ホセといった作曲家たちも、フォ ーレ、ドビュッシー、ラヴェルといったフランスの作曲家に多大な影響をうけて います。
 もう一つの今回の選曲の大きな理由は、僕自身のフランスに対する愛着です。 パリ留学中の3年間、色々な絵画を見、色々な音楽を聴き、本を読み、色々なもの を食べました。そしてたくさんの失敗もしました。そのすべてが、今の僕の音楽 や人間そのものを作ってくれているのだと思います。
 さて、もっともらしいことをつらつらと書いてきましたが、今回のプログラム にした本当の理由は・・・「弾きたかったから!」。(単純ですみません) 世界にはたくさんの曲があり、またこれからも生まれていくのだと思いますが、 「この曲は、一生弾いていきたい」と思う曲に出会う確率はそう高くないのでは ないかと思います。そんな中で、今回選んだ曲たちは、僕は、深い愛着を感じて います。彼らと接する時、とても清々しくおだやかな気持ちになれます。胸が熱 くなったり、心の琴線の深い部分がふるえたりします。
 今回のリサイタルにわざわざ足を運んで下さる皆様に、ほんの少しでもいい、 僕の曲に対する愛情みたいなものが伝わればいいなと思っています。
 なお最後になりましたが、フォレストヒルの森岡ご夫妻、スタッフの皆さんを はじめ、多くの方々のおかげでこのリサイタルをむかえる事ができました。この 場をおかりして心からお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
5月2日 竹内竜次

コンサートレポート ロマン・ヴィアゾフスキー ギターリサイタル  フォレストヒル音楽工房の主催によって、4月19日、福岡市の大名MKホールにお いてウクライナ出身で99年の東京国際ギターコンクール優勝のロマン・ヴィアゾ フスキーのリサイタルが行われた。
バッハのシャコンヌに始まり、ロドリーゴの 「ソナタ・ジョコーサ」、ブローウェルの「ソナタ」、クレンジャンスの「最後 の日の夜明けに」など、現代のギター界のスタンダード作品とも言える難曲の数 々を、若者らしく瑞々しい表現で演奏した。
柔軟な指から繰り出されるテクニッ クは、世界のレベルの高さを認識させるのに十分なものであり、若い世代の世界 的奏者に接することの余りない当地の若いギタリスト・練習生に大きな刺激を与 えた。ステージマナーも洗練されており、聴衆との距離の極めて近い会場という こともあってか、曲間に簡単な英語で語りかけたり演奏中にも顔の表情で語りか けたりなどちゃめっ気の多いところも見せていた。
シリアスな曲でもややエンタ ーテインメント系に感じられるところはあったが、今後の更なる活躍を期待した い。(中野義久)